Melexis の最先端ホール効果電流センサーが、性能向上と自己診断機能を実現

Melexis

従来のホール効果技術と IMC-Hall® デバイスが相まって、自動車用アプリケーションにおける電流検出の設計者に幅広い選択肢を提供

2018 年 11 月 6 日付、ベルギー、テッセンデルロ - 世界をリードするマイクロエレクトロニクスエンジニアリング会社であるメレキスは、20年以上にわたるホール効果技術の実績に基づき、新たに2種類の電流検出 IC を発表しました。新しいセンサーである MLX91217 と MLX91216 は、いずれも同型の高性能 CMOS コアを使用しており、MLX91217 が従来のホール技術を実装しているのに対し、MLX91216 は同社独自の IMC(Integrated Magneto Concentrator)を採用しています。

両方のデバイスともに自動車用アプリケーションでの用途を目的とし、具体的には10年以上にわたりホール効果が推奨ソリューションとなっているインバーター位相電流の監視アプリケーションおよび DC リンクの監視アプリケーションを対象としています。この新開発のデバイスは、走行用モーターの制御だけでなく、DCDC コンバーターやバッテリージャンクションボックスなどの組み込みアプリケーションにも最適で、さらには電流測定または過電流測定の迅速化、高速応答性、あるいは高精度化が求められるアプリケーションにも最適です。

新しい CMOS コアと工場出荷時のトリミングにより、前世代と比較して熱感度ドリフトが33%、熱オフセットドリフトでは50%の性能向上を実現します。加えて、内蔵オンチップフィルタリングと、破損配線の検出機能により、配電線内の障害を感知します。オンチップフィルタリングの使用により、応答時間やセンサー帯域幅とのトレードオフから得た分解能によって、信号対雑音比の性能向上が実現します。

MLX91217 はスリム形状のVA(SIP-4)パッケージに収容されており、従来のホール効果測定リングへの搭載が可能です。このコンパクトなピンスルーパッケージは、リード部品のトリム/フォームについて各種オプションが用意されており、SMD 部品を実装するプリント基板との互換性を提供します。

一方、MLX91216 は従来の SOIC8 パッケージへの収容により、SMD 部品の実装に対応しています。また、IMC 技術の採用により、外付けの強磁性コンセントレーターリングを必要とせず、電流測定をシンプル化できるため、組み立てが簡単になり、サイズ、重量、コストも削減できます。

いずれのデバイスも、車載向け電子部品の信頼性規格「AEC-Q100 グレード 0」に準拠し、動作温度範囲は -40℃ ~ +150℃ となります。

当新製品の発売について、磁気センシングの製品ラインマネージャーである Bruno Boury は、次のように述べています。「当社のホール効果技術に基づいたこの最新の電流測定ソリューションは、当分野における私たちの豊富な経験と数百万台にも及ぶデバイス販売実績に裏打ちされたものです。大幅な性能向上と耐久性に優れたデザインを提供する MLX91216 と MLX91217 は、急速に成長する現在の自動車電化市場において、挑戦的な用途のアプリケーションに最適です」

Video: Hall-Effect Current Sensors Offering Enhanced Performance and Diagnostics (2m42s):


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